もののけ姫のこだまの正体とそのモデルは?ラストシーンの意味は?

もののけ姫 こだま 正体

想像上、実在問わず様々な生物や神様が登場するもののけ姫。

その中でもひときわ不思議な存在がコダマです。

その正体不明の白い小さな子どものようなフォルムに、目と口らしき黒い穴。中には笑っているものも登場しますね。

今回はそのコダマについてまとめてみました。

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こだまとは?

もののけ姫に登場するコダマは片仮名で表記されていますが


つまりは「木霊」=「木の精霊」のこと


この木霊は日本でも古来より信じられており、その記述は古いものだと古事記に記されているそうです。

山神信仰に通じるとも言われており、樹木に宿る精霊とされています。
日本では古くからある、身近な存在だったようですね。


こだまの正体

前述した通り、コダマの正体は木の精霊ですがもののけ姫では特別な力を持たない人間(タタラ場の人間たち)にも見えています。


この時代ではトトロのように子どもにしか見えないといった制限はないようです。


アシタカもコダマを初めて見た時に


「コダマ?ここにもコダマがいるのか?」


と言っていることから、アシタカの故郷を始め、自然が豊かなところではどこにでもいるようですね。


アシタカ曰く


「好きにさせておけば悪さはしない。森が豊かなしるしだ」


とのことですので、豊かな森には割と頻繁に出現する精霊のようです。


また大きな樹にたくさんのコダマがいるのを見て


「これがお前たちの母親か。立派な樹だ」


とアシタカが言っていますので、その正体は樹の子どものように考えられていたことも伺えます。


こだまにはモデルがいるのか?

あの独特なフォルムにはモデルが存在するのでしょうか?


宮崎監督によると、あのキャラクターデザインは


「森に何かがいるのが見えるスタッフによるもの」


だそうです。


監督は森の木々を書くだけでは伝わりづらい「命の重さ」を伝えるために


木に宿る精霊をビジュアル化したそうです。


シシ神の森のモデルが屋久島であることは有名な話ですが、屋久島では実際に「木霊の森」というものが存在するそうで、そこで写真を撮影すると白っぽい丸が写ることで有名だそうです。


コダマをデザインしたスタッフには、きっとそのようなかたちで木の精霊が見えていたのかもしれません。


こだまのラストシーンが意味すること

もののけ姫のラストシーンでは、新芽が芽吹いたシシ神の森で一匹のコダマが登場するシーンで終了しています。

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これは何を意味しているのでしょうか?


もののけ姫 こだま ラスト


シシ神の首が取られた際に、森の植物は枯れ、大量のコダマの死骸が降り注ぐシーンがありますが、コダマが死ぬという描写をすることにより


「植物の死滅」=「森の終焉」


を意味していると言われています。


では新しい森にコダマが戻ったということは・・・?


このラストシーンに関して、宮崎監督は「もののけ姫はこうして生まれた」の中で以下のように語っています。

「ちょぼちょぼの実に情けないね、禿げ山になるだけの話だから。
そう思ってるんです。

そこが大森林になるとか、そういうのは嘘だなっていう。
そう簡単に回復したりしない。
時間がかかることだって。

せいぜい、荒神のさ、小潅木か草なんかがぶわーっと、石ころと泥の中に生えてるような山容(山のかたち)になるだけでね。
シシ神の池のとことにも、似たように倒木だらけのなかに、ヒコバエが生えてるくらいの山に収まるっていうね。

そういうことなんだな、って思うんだよね。

で、二木さんたっての希望で、チビで一匹で良いから、コダマがのこのこ歩いてるやつ入れてくれっていうね。

それがトトロに変化したって(笑)耳が生えていたってことにすれば、そうすると首尾一貫するんです。
なんだか、わけわかんないけど(笑)」



なんと、コダマは将来のトトロ!?

監督はラストに出てきた


コダマの正体は後々のトトロに進化した


と名言しているのです!
これは意外でしたよね。


しかし一度滅んだ森が急に大森林になるのは嘘である。
そう簡単には回復せず、時間がかかる。

と言うのはとても説得力があります。


元のシシ神の森だって、何千、何万の年月がかかってああなったはずですからね。


ラストシーンのコダマの意味は、これから何年も何年もかかって森が再生していくという象徴だったのです。


そして、その中であの小さなこだまは大きなトトロへと変化していく・・・


まとめ

ちょっと可愛くも不気味なところがコダマ。

ラストのコダマが将来のトトロになるのは筆者はとても驚きでした。

木々の命の重みを分かりやすく表現するために、描かれたコダマですが、あのちょっと怖くも愛しいフォルムは、私達の自然への愛着と畏怖に似ているところがあるかもしれません。

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